情報科学科

瀬戸繭美

せと まゆみ


研究分野

数理生物学、生物地球化学


研究内容

生物と環境との相互作用によって環境の状態や物質循環のフローがどのように変わりうるのかについて数理的な研究を行っています。

生物は周囲を取り巻く環境(温度, pH, 化学汚染物質の濃度など)に応じて増殖速度や繁殖地の制限を受けますが、一方で生物も様々な形で環境に対して影響をもたらしています。例えば森林による二酸化炭素の固定を介した温暖化の抑制効果、微生物の光合成・化学合成によるpHの変化などがこれにあたります。また、生物は環境の状態に影響を与えるだけではなく、化学反応における"触媒"のように地球上の物質循環を促進する役割も担っています。

生物が存在する場合としない場合とでどれくらい系の状態が異なるのか、また、そこに存在する変化の法則性を導くことを目的として、生物と環境の相互作用系について数理モデルを作り、解析的もしくはコンピュータシミュレーションを用いて数値的にモデルの振る舞いを調べることに取り組んでいます。

主な論文と著書

  1. Seto, M. and Handoh, I.C. (2009) Mathematical explanation for the hydrophobicity-dependent bioconcentration of persistent organic chemicals in phytoplanktons, Chemosphere, 77(5), 679-686
  2. Seto, M. and Handoh, I.C. (2009) Teasing out the non-linearity in the POPs-phytoplankton bioconcentration processes, Interdisciplinary Studies on Environmental Chemistry Vol. 2 Environmental Research in Asia for Establishing a Scientist’s Network, 11-19
  3. Seto, M. and Akagi, T. (2008) Chemical condition for the appearance of a negative Ce anomaly in stream waters and groundwaters, Geochemical Journal, 42, 371 - 380
  4. Seto, M. and Akagi, T. (2007) Coexistence introducing regulation of environmental conditions, Journal of Theoretical Biology, 247, 267 - 274
  5. Seto, M. and Akagi, T. (2005) Influence of snow on iron release from soil, Geochemical Journal, 39, 173 - 183
  6. Seto, M. and Akagi, T. (2005) Daisyworld inhabited with daisies incorporating a seed size / number trade off: the mechanism of negative feedback on selection from a standpoint of the competition theory, Journal of Theoretical Biology, 234, 167 - 172

関連リンク


連絡先

住所 〒630-8506 奈良市北魚屋西町
奈良女子大学 理学部 情報科学科
電話 0742-20-3438
FAX 0742-20-3438
E-mail seto "at" ics.nara-wu.ac.jp
居室 G310


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