研究分野
地球および惑星大気科学
研究内容
探査機データを用いた火星大気の研究
近年、米国や欧州が相次いで火星に探査機を送り込み、詳細な観測データが得られてきている。日本でも、90年代の火星探査機「のぞみ」の挑戦以来、再び火星に探査機を送り込もうという動きが本格化している。本研究室では、既に得られた探査機データと、放射伝達モデルなどのシミュレーション手段を組み合わせながら、火星の気象に重要な役割を持っているダストや水氷雲・ドライアイス雲、温度構造などに着目して研究を進めるとともに、日本の探査計画への貢献も目指している。
人工衛星観測を用いた対流圏・成層圏微量成分の研究
分光学的手法を用いることにより、 人工衛星から大気中の微量気体成分を観測することが可能である。衛星による微量気体観測は、全球的な分布や長期的な傾向を とらえる事ができる点で優れている。世界各国から打ち上げられた衛星観測データを駆使し、対流圏・成層圏の微量気体の研究を 行っている。対流圏では大気汚染の実態把握のため、汚染に関わる微量気体の時空間分布や生成消滅過程などの解明を目指し、 成層圏ではオゾンを含む微量気体化学や輸送過程に焦点を当てて研究を進めている。上記データ解析と並行して、 分光スペクトルから微量気体分布を導出するアルゴリズムの検討も行っている。
オゾンゾンデ観測による対流圏・成層圏オゾンの研究
オゾンゾンデ観測とは、気球にオゾン観測器を載せて上空のオゾン濃度を測定する手法で、
放球した地点のみにおける一点観測ではあるが精度は良いため、衛星観測と相補的に用いることでより詳細な研究を行うことが
可能である。世界中の気象官庁や研究機関にて行われているオゾンゾンデ観測データを利用し、研究を進めている。
主な論文と著書
関連リンク
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